304. 体が危険を感じる為に平衡感覚を再現

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2012年よりVRが有効なアプリケーション探す活動を強化します。VRキラーアプリを製品化する為に、高所恐怖症の克服プログラムとして作成されたVRコンテンツを用いて災害体感の可能性と有効性を探ります。そのリサーチ活動中に墜落が労働災害の死亡原因として多い事が明らかになります。作業現場での墜落災害シナリオを2013年に開発し判った事は、VRによる墜落体感(視覚と聴覚)は、20~40%程度の人しか怖さを感じない事が体感後のアンケート調査で判ります。調査より墜落体感は重力を再現した平衡感覚の再現が必要な事が判ります。 まず床を50㎜落とす 装置を開発します。その後 床を自動復帰させる機構を2015年に開発し体感サイクルを上げます。多数の試験体感を通して新たに墜落体感は、風の再現が重要であると判り、 風圧による皮膚感覚を再現する機能を付加します。

床を6自由度(6DOF)で作動させるモーションベースは、飛行機用の訓練シミュレータで実現されていました。6自由度を再現する為に6軸の油圧又はサーボモータで制御する為、コストは非常に高額です。作業現場で使用する為に、メンテナンスフリーで壊れにくい低コスㇳのモーションベースが必要な事がリサーチ活動で判明します。図中左は、2015年に製品化した設置型の床上下駆動の動揺装置です。作業現場で運用出来るように工業用エアーシリンダにより制御した装置を開発しました。2016年にVR災害体感システムとして販売が開始します。ユーザより小型化し移動が可能な動揺装置の要求が上がります。2017年に床の高さを抑えた低床動揺装置(床高318㎜⇒100㎜)が開発されます。その後収納ケースを含めた小型化が2018年に実施されます。装置移動後の組み立て時間を短縮する要望が上がり2019年には工具レスで組み立て時間を大幅に短縮(60分⇒5分程度)した装置が製品化されます。輸出要求に応え海外の大きな体形に合わせて更に転倒予防を強化した輸出対応モデルを製品化します。