305. 触った感触を作り出す。

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仮想空間で触った感触を作りだす研究開発に相談を受けたのは2009年です。仮想空間内で3D形状モデルを再現する為にVRでプログラムを作成しました。指の動きに応じて仮想空間内の手を動かし形状モデルとの接触判定を行い触ったタイミングでバイブレータを作動する為にマイコンとリンクし衝突時の触覚を再現させます。より高度に仮想空間上に再現する形状や場所の素材に応じて振動パターンの組み合わせ連続的に振動パターンを変えながら触覚を作り出す仕組みを研究機関と開発します。開発は振動による触圧覚の生成と放電を利用した痛覚生成に絞りました。力覚については様々なVR用のハプティックデバイスが存在していましたが何れも高額であった為、触圧覚と痛覚の再現に特化します。

上記は2014年に大学研究機関向けに開発した触覚用制御CPU基板VibTouch(※触覚制御基板は、東北大学の昆陽雅司教授と共同開発しました。)とボイスコイルモータによりアナログで振動パターンを生成するプロトタイプユニットです。CPUを装備しA/D、D/Aコンバータを搭載した基板とファームウエアです。このユニットで実際に物体を触った振動パターンをユニット内に記録しています。再生時には基本となる複数の振動パターンを組み合わせリアルタイムで連続に繋ぎながら触圧覚を振動パターンで生成します。