133. 第7話、体験領域毎に総合的な安全対応能力を上げるプロセスサイクル

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人の体感プロセスは、第6話でもお伝えましたが、五感覚を通じた事象体感→情動の発生→感情の発生→こころの発生(脳が認知した状態)→動機が生まれ→過去のデータと照合による判断、又は新しい事象の場合、状況より直感を通じた予測に共なった判断→判断に従った行動→障害を克服出来れば順応した状態になります。障害に対応できないと判断された場合には、判断の工程に戻りプロセスを再進行させます。この再進行のプロセスは、障害が解決するまで試行錯誤が繰り返されます。但し障害が大きすぎる場合には時間切れ等で対処できず、失敗として記録される形です。災害時の失敗は、体が傷つき最悪は死に至る事になります。従ってこれらの障害に対処する方法を見つけ出し対応能力を上げる事は人の生命を守るうえで重要です。我々はこれらの体感プロセスを5分割し、各段階に対応能力を向上させる手段を見つけと同時に、対応能力を上げる教育手段を提供しながら更に改良を重ねます。まず体感プロセスを以下の5つに分けます。1.体で覚える、2.危険感受性の向上、3.気づく力を養う、4.判断と行動を促進する、5.障害対応能力を上げるの合計5つです。

体で覚える工程は、技能訓練シミュレータで繰り返し作業を覚える、コンソール操作を取得する、体で対応する技能を伝承し伝えるの3つのテーマに応じたシミュレータ手法を用いて対応能力を向上させます。危険感受性を向上する工程は、災害ケーススタディー映像、VR災害体感を通じて危険事象を学び、その災害の怖さを体感学ぶ事により危険感受性を向上させます。気づきの力を養う工程は、カメラを用いて実作業現場をVR化し、実戦的な形で安全に災害を発生させる危険要因を見つけ出す訓練を行います。現場のパノラマ画像を用いた指摘訓練シミュレータ(RiMM360VRアドバンス)を用いて気づき力を向上させます。判断及び行動促進のプロセスは、実際の災害における危険事象、障害をVRシミュレータで模擬し、その障害対応判断と行動を促進し訓練するシミュレータで判断力を向上させます。この判断は災害ケーススタディーが重要な要素となります。災害ケースを学ぶ事を通して身を守る手段を学び災害の怖さを知る事でより教育が深まります。障害時の判断と行動はこれらにより向上します。最後に試行錯誤を伴う災害対応能力向上のプロセスは、未知の災害に対応する能力を向上させる内容を含みます。既に述べた4工程を含め総合的に訓練・教育を行う必要が有ります。想定外を無くすために仮想で災害をシミュレーション実行し、その対応方法を訓練中の試行錯誤を通じて対処方法を見つけ出します。これにより災害対応能力を向上させます。