121. 安全は知識融合が必要「第3.1話:立ちはだかる障壁2」

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バーチャル体感で重要なポイントは人に現実との差を可能な限り感じさせない事です。特に人の姿勢を検知してからバーチャル空間への反映を遅延なく再現する必要が有ります。この条件を満たさないとVRを継続利用した時に生じるVR酔いや疲れが生じます。遅延は様々な要素で発生します。取り扱うデータ容量、コンピュータの描画能力(1秒間に何枚描画を更新できるかを数値で示し、フレームレートと呼ぶ)、モーショントラッキングカメラの画像取得と位置算出能力、これら系全体を処理する系の能力により決まります。代表的な画像処理システムが処理する更新時間=遅延時間は下記の通りです。

 3D描画処理速度          : 90フレーム/秒(理想は100フレーム/秒以上)

 トラッキング処理速度 : 60フレーム/秒(理想は100フレーム/秒以上)

 システム処理速度=イメージ蓄積+画像転送+位置補正処理+3D描画処理

 ≒ 22.2msec + 11.1msec + 11.1-16.6msec = 44.4-19.9msec/cycle(遅延時間)

  (※但し、イメージ蓄積、転送は、画像処理系のイメージャー性能による異なる。)

ここで示す遅延時間がシステムのロス時間になります。遅延は少なければ少ない方が人にとって良いのですが、特殊な高速カメラを除いたシステムの最速処理時間です。VR酔いは、遅延以外にも幾つかの条件を満たさないとVR酔いが発生します。これらの条件を考慮してアプリケーションを構築する必要が有ります。体感疲れは、解像度、遅延時間、光学的な光の再現による影響を考慮しソフトウエアによる表現により眼への負担が変わります。これらの影響を評価するには生物的な解明が必要です。