77. こころが生まれるまで第1話「感情の神経系伝達」

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感覚系を通じて入力される外部刺激は、神経回路を通って伝達されます。脳は神経の一部で中枢神経系[central nervous system]です、中枢神経系より出入りするのが末梢神経系[Peripheral nervous system]です。このように外部刺激は神経系のメカニズムを通じて人に働きかけます。

末梢神経は、体性神経系[somatic nervous system](体性感覚や随意運動)、と自律神経系[autonomic nervous system](脳と内臓をつなぐ)から構成されます。外部からの刺激により誘発され身体反応を伴う強い感情(feeling)を情動(emotion)と呼び、外部刺激の伝達は自律神経系が関わり交感神経系[sympathetic nervous system]と副交感神経系[parasympathetic nervous system]を通じて伝達され情動反応ホメオスタシス「homeostasis」が起動されます。

自律神経系の伝達は神経伝達物質にて行われます。脳で分泌された伝達ホルモンは神経系を通じて高速に伝達され情動が発生します。また同時に臓器で分泌された伝達ホルモンは、血液で運ばれ時間をかけ伝達し感覚解析が行われ認知されます。このように2系統により伝達された反応に伴い情動と認知が生まれます。その後、情動は感情へと変化します。このメカニズムにより感情が生まれますが、その生成にはある程度の時間を要します。

自律神経系により脳と内臓が密接に作用します。外部刺激により誘発され体内に記憶された記録を呼び出し照合し(動物的勘と呼ばれるもの)認知され感情が発生します。これが情動から感情を発生するメカニズムです。