75. タコ1話(興味、進化)タコから導き出す皮膚感覚

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今回は、タコに焦点をあてて話をしてみようと思います。タコは、頭足網-八腕形上目のタコ目に分類される軟体動物です。軟体動物の祖先で代表的な動物は、生きた化石とも呼ばれるオウムガイです。我々人間は哺乳類で大きな流れで考えると脊椎動物で祖先は魚類です。タコと人の祖先の分岐は遠い遠い昔の事で、夫々が独自の進化を遂げて今の形態となってます。タコに注目したのは、これだけ異なる進化の中で独自に進化を続けたのにも関わらず、人とタコには共通した面が見られる点です。

タコの眼はカメラ眼と呼ばれる眼を持っています。我々人と同じ目の形態です。カメラ眼は、昆虫で知られる複眼とは大きく異なり、レンズを持ち、レンズを通して光を集光し、球体の内面の網膜に光を照射し、センサーでイメージを読み取り脳で識別処理します。この方式は人が持っている眼の仕組みと同じ仕組みで、非常に高度なイメージ処理が可能です。

人とタコには、異なる点も多数有ります。タコの脳は複数、人は一つ(厳密には左脳、右脳、中央で繋ぐ構造ですが)です。心臓の数もタコは複数、人は一つです。血液は、タコは青色、人は赤色、外観は全く異なりますし、タコは自由に形を変え、皮膚はカモフラージュで変色が可能です。

これだけの違いが有るタコですが、今回注目する点は足です。タコは8本足と思われてますが、厳密には数本が足で残りが手に相当する様です。注目すべきは手足である触手に備えられた能力です。触手にはニューロンが集中しており、脳の機能を備えてます。また触手の皮膚に備わった感覚は非常に優れていおり、触覚、味覚、視覚の複数の機能が備わってます。更にタコは吸盤で物を捉えたり、触手で巻き付いたり、持ったりできますが、触手が触った段階で味を確かめられます。触った状態で味が判るって凄いことではないですか?。触手は一つづつ脳が存在しますこれは沢山の吸盤を同時に制御する事と、長く伸びた触手を制御するのに必要との見解が一般的な様です。何れにしても触手単体で触って味覚を確かめ、触手自身の判断で行動に移す事が出来る点です。私が特に注目するのは、タコの触手に備わった皮膚感覚機能です。皮膚感覚機能その仕組みが解明されれば、危険を察知したり、早めに気づいたり、感じたりと言った災いの早期発見が出来ると考えてます。